あかね雲(2)

虹が島から東京に出て来たあかね。
期待に胸をはずませていたが、六年ぶりに会った母はすでに結婚してまり子という娘の母親になっていた。
勤め先の食堂の雰囲気も冷たかった。
しかし、明るく頑張るあかねの姿に、いつしか周囲の人々にも変化が現れる。
あかねに好意を持ちはじめていた食堂の一家だったが、立ち退きを迫られ、あかねは仕事を失ってしまう。
高円寺家で雇ってもらうことができたあかねは、はりきって働き始める。
高円寺家の長男・充はあかねに想いを寄せていたが、あかねの心の中には虹が島の大宮先生がいた。
やがて、先生への気持ちが憧れだったことに気付き、自分が恋をしているのは充だと気付いたあかね。
荒れ放題の生活を送る充は両親に勘当されてしまうが、あかねは一人見捨てずに面倒を見る。
父親を亡くした真幸は16歳、まだ何色にも染まっていない純白の青春の日――。
水泳部に所属する真幸は、クラブの先輩・日下部将に憧れていた。
将もまた、母を亡くしていた。
真幸は父兄懇談会で学校に訪れていた母と、将の父がかつて友人だったと知る。
「二人は愛し合っている」という将の言葉を一度は否定した真幸だったが…!?真幸の母と将の父が結婚し、二人は兄と妹になった。
水泳部の憧れの先輩が自分の兄になることを、はじめは喜んでいた真幸だったが、やがて自分が将に恋心を抱いていることに気付く。
そして、二人の再婚を将が喜んでいなかったこと、死んだと聞かされていた将の母が生きていた事を知る。
一方、自分に敵意を現す亜矢の正体は…!?父へのわだかまりが消えず、真幸への愛に気付いた将は思い悩み、泥酔して榊原コーチと一夜を共にしてしまう。
将は真幸を愛しながら、榊原コーチと結婚する。
一方、将と真幸はお互いの気持ちに気付くが、二人は実は血のつながった兄妹だった。
ショックを受ける真幸だったが、結ばれずとも、一生に一度の愛だと感じていた。
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